| 池田 清彦 (著) 『正しく生きるとはどういうことか』
(新潮社) 池田 清彦 (著) 『正しく生きるとはどういうことか―自分の欲望を上手に解放するための22章』 (新潮OH!文庫) |
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| おすすめ度 ★★★★★ 読書回数:2回 | ||
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| 本書は、数年前に単行本で一度読んだことがあります。著者が以前出された『構造主義科学論の冒険 知における冒険シリーズ
』(毎日新聞社)、『構造主義科学論の冒険 講談社学術文庫』(講談社)を読んでから、著者の本は時々読んでいたので、その著者が『正しく生きるとはどういうことか』という凄いタイトルで本を出されたので、ぜひ読みたいと思ったからです。私は同じ本を2度読むということはほとんどないのですが、今回は、ある出来事がきっかけで、文庫本のほうで二度目を読むことになりました。 そして、二度読んでみて、よかったとつくづく思いました。というのも、一度目に読んだ時は、当たり前のことを書いてあるような気がして、本書を軽く読んでしまったため、ほとんど書いてある内容が印象に残らなかったからです。そのため、私の中では、おすすめ度は★★くらいの評価しかありませんでした。しかし、今回は、2度目ということもあり、書かれている内容をじっくりと考えながら読むことができました。そのおかげで、本書に書かれてある内容は、とても重要なことだということが理解できたのです。 本書に書かれてあることは、大きく別ける「善く生きるとはどういうことか」と「正しく生きるとはどういうことか」という2つの事柄についてです。本書を読めば、私たちは、この2つの事柄を同じような内容だと混同していることに気がつきます。この2つの事柄は、まったく別々の事柄であるということが理解できます。しかも、本書は、この2つの事柄について基本原理から説明してくれているので、私たちは「善く生きる」ことを基本にしつつも、「正しく生きる」ことも考慮して、この2つの事柄をうまく調整しながら生きていくのがよいということが理解できます。 生き方に悩んだり、迷っている人には、ぜひおすすめしたい本です。また、本書は、医療制度や医療関係の資格についても言及してあるので、医療制度や医療関係の資格についての問題を考える際の参考になりますので、医療関係者の方にもぜひ読んでいただきたい本でもあります。 |
| 中島 義道 著 『働くことがイヤな人のための本―仕事とは何だろうか』 (日本経済新聞社) |
| 以前、『哲学の教科書』という中島氏の本を読んでから、哲学とはどういうものか明確に理解することができたことから、氏が書かれた本はずっと気になっています。そこで、ちょっと仕事について考えたいことがあり、本書を読むことにしました。 しかし、何という書名であろうか、と思いながら、おそるおそる読んでみました。というのも、本書には、働かなくてもいい理由が述べられているのではないかと思ったからです。もっとも、本書の読んでみると、むしろ、著者は働くことをすすめている。 また、働くことがイヤな人が、何とか働いてやってゆけるような理由を述べているのであろうか、とも思ったりもしました。 いざ、読んでみると、本書は、もっと人生という観点から、仕事を考察していて、奥が深い。人生から仕事というものを見つめているのです。本書には、各年代を代表する架空の登場人物との対話を中心に話が進んでいてより分りやすくなっており、どの年代になっても、働くということはどういうことなのかという問題が重要であることを再認識させれくれます。さらに、著者の青年期の引きこもりの体験を具体的な例として上げられており、それが、より説得力をもっています。そして、著者自身、就職したのはかなり遅かったのだということが分ります。 著者は、人生は理不尽であり、仕事も理不尽によって左右されている事実を、読者に突きつけてきます。どんなに努力をしても、成功するか、失敗するかは、偶然に支配されているという事実を、読者の目の前にさらけ出してきます。それでも、著者は、そういう性質をもつ仕事をする意味を、読者に投げかけてきます。 人生とは何か、仕事とは何か、成功や失敗とは何か、そういう問題を抱えている人には、ぜひ読んでいただきたい1冊です。 |
| 代々木 忠 著 『オープン・ハート─あなたの地獄を天国に変えるために〜』 (幻冬社アウトロー文庫) |
| 代々木忠氏の前著『プラトニック・アニマル』(幻冬社)を読んで、とても参考になったので、続けて本書を読んでみることにしました。本書では、まず著者が面接した2人の女性が登場します。2人とも、同じような境遇で成長するのですが、2人には大きな違いがあります。同じような経験をして育ちながら、なぜ2人は違うのかということを、著者の過去を織り交ぜながら、比較をしていきます。そこに、自分の人生を地獄から天国に変えることのできるヒントがあるのではないかと著者は考えたからです。本書では、この問題を解決できているとはいえないと思いますが、著者が提示しているヒントは、解決のための糸口にはなると思います。 |
| 大平 光代 著 『だから、あなたも生きぬいて』 (講談社) | ||||
| 本書の著者については、既にTVのドキュメンタリー番組が放送されているのを見て知っていました。 その番組で扱われていた著者の過去の経歴が凄まじかったので、僕の記憶に刻まれてしまいました。 ビデオでその番組を録画もしており、何度か見直したりしました。 普通の女の子だった著者が、ひょんなことからいじめにあうようになり、親友だと思っていた友だちに裏切られ、そのため割腹自殺を図ります。 自殺に失敗した彼女は、いじめられる側からいじめる側へぐれてしまい、お決まりの転落コースをたどります。 その果てに、暴力団の組長と結婚します。 ところが、ある近所のおっちゃんとの出会いをきっかけに、その人の熱心な説得のおかげで、彼女は立ち直ります。 しかし、せっかく立ち直ったにもかかわらず、学歴の壁という問題が立ちふさがり、思うように就職ができません。 そこで、彼女は資格試験に挑戦を始めます。 宅建、司法書士、司法試験と合格してゆき、とうとう弁護士にまでなります。 本書には、著者がたどってきた人生を賭けたメッセージが込めらています。 読者は、本書によって大いに勇気づけられることでしょう。 |
| 中島 義道 (著) 『人生を「半分」降りる―哲学的生き方のすすめ』
(ナカニシヤ出版) 中島 義道 (著) 『人生を"半分"降りる―哲学的生き方のすすめ』 (新潮OH!文庫) |
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| 人生を「半分」降りるという本書のタイトルには、とても惹かれるものを感じました。何となく、半隠遁について書かれてあるのではないかと思っていましたところ、やはりそうでした。半分は社会生活を送りながら、半分は隠遁生活を送るというものです。では、なぜそのような生活を送るのかというと、社会生活の雑事に時間を奪われてしまい、人生において最も重要な問題に取り組む時間がなくなってしまうことを憂えているのです。これは、まず何より、著者の周囲の人達に対する宣言の書ではないでしょうか?自分は、人生を半分降りた人間なのだから、構わないで放っておいてくれと言っているように、私には聞こえます。それと、同時に、著者と同じように、哲学的な問題が気になって仕方がない人々に対して、著者と同じように、勇気を出して、人生を半分降りることをすすめているのだと思います。 著者は、ごく少数の人にだけを相手にして、このメッセージを書いているのだと言っておられますが、私には、著者の言っていることが、不思議とよく納得できました。以外と、私と同じように感じる人も多いのではないでしょうか? とにかく、自分の人生において、取り組むべき最も重要な問題を抱えている人にとって、本書は一読の価値があると思います。 |